ジムニーに突入防止装置は必要?車検との関係を徹底解説

検子の保安基準解説

ジムニーをカスタムしている方や、リフトアップを検討している方の中で
よく疑問に挙がるのが

「突入防止装置って必要なの?」
「ショートバンパーだと車検に通らない?」

という点です。

この記事では、ジムニーの突入防止装置について
初心者の方でもわかるようにやさしく解説します。

結論

  • 軽自動車でも注意が必要
  • リフトアップ時は特に重要
  • バンパー変更で不適合になることもある
検査員 検子
検査員 検子

軽自動車だから不要!

間違いではないけど、突入防止装置に代わるものが必要ということです。

今回は突入防止装置の考え方について解説していきます。


そもそも「突入防止装置」とは?

突入防止装置とは、後ろから追突されたときに
後続車が車の下に潜り込むのを防ぐための構造のことです。

主に大型トラックなどに装着が義務付けられている安全装置ですが、
一般の乗用車にも「後部の安全構造」という考え方は存在します。


ジムニーに突入防止装置の装着義務はありません

ジムニー(軽自動車・乗用車)は、大型貨物車とは異なり、突入防止装置の装着義務対象ではありません。

そのため、純正状態のジムニーであれば、突入防止装置が装着されていなくても問題ありません。

しかし、ここで注意したいポイントがあります。

「軽自動車=突入防止装置が不要」ではない

検査員 検子
検査員 検子

ここが勘違いされやすいポイントだね。

確かに、ジムニーには突入防止装置そのものの装着義務はありません。

しかし、

“後続車が車体下へ潜り込みにくい構造”

であることは求められています。

つまり、

「突入防止装置を備えた車両と同程度の保護性能」

を確保している必要があるということです。


なぜ「ジムニー×突入防止」が話題になるの?

ここでいう「突入防止装置」とは、

大型貨物車などに装着される、

「協定規則第58号(UN R58)に適合した突入防止装置」

のことを指します。

この突入防止装置は、

  • 強度
  • 寸法
  • 取付位置

などについて、国際的な技術基準へ適合していることが前提となっています。

一方で、ジムニーのような軽自動車・乗用車には、このようなUN R58適合の突入防止装置そのものは求められていません。

しかし、保安基準では、

「後続車が追突した際に、車体下へ潜り込むことを有効に防止できること」

が求められています。

条文でも、

「突入防止装置を備えなければならない」

とされている一方で、

“突入防止装置と同程度以上に、突入を防止できる構造”

であれば、装置そのものは不要とされています。

つまり簡単に言うと、

「必ずしも大型貨物車のような突入防止装置を付ける必要はない。

ただし、追突時に後続車が車体下へ潜り込みにくい構造である必要がある。」

という考え方になります。

ポイント
  • 大型貨物車に必要な、ガチの『突入防止装置』は備えなくてもよい
  • ただし、突入防止装置と同程度以上のもの(いわゆる「みなしバンパー」)は必要

要注意!車検で見られるポイント

検査員 検子
検査員 検子

確認されるのは以下のとおりです。

リアバンパーの取付位置の基準

・構造部は(リアバンパー等)、その平面部の車両中心面に平行な鉛直面による断面の最外縁が後軸の車輪の最外側の内側100mmまでの間にあること。

・構造部は、空車状態においてその下縁の高さが地上550mm以下であること。

他にもありますが、軽自動車で指摘されやすいのはこの2つです。



ショートバンパーを取付けるとどうなる?

ジムニーはもともと車高が高い車です。
リフトアップすると、後ろから追突された際に潜り込みやすい構造になる可能性があります。

ショートバンパーを取付けることにより、さらに不利になります。

リフトアップ+ショートバンパー取付けは注意が必要です。


どうしてもバンパーの取付高さが基準値を超えてしまう

後付けパーツで対応する

何かしらの構造物を規定された位置に取付けることにより基準を満足します。
後付けパーツでも多く販売されているので、検討してみる価値は十分あり。

突入防止装置のもう一つの基準「車体後面の構造部」とは?

突入防止装置について調べたことがある人の中には、

「車体後面の構造部は地上600mm以下(または700mm以下)」

といった基準を見たことがあるかもしれません。

実は、保安基準では後面構造を細かく分類しています。

例えば、

  • バンパー等 → 「その他後面の構造部」
  • 車枠(フレーム) → 「車体後面の構造部」

として扱われます。

高さ基準の違い

それぞれ、地上高さの基準が異なります。

  • その他後面の構造部:地上550mm以下
  • 車体後面の構造部(フレーム等):地上600mm以下
    (一部年式では700mm以下)

つまり、

バンパー等が550mmを超えていたとしても、

フレーム部分が地上600mm以下であれば、基準を満たせる場合があるということです。

ジムニーの場合はどうなる?

ジムニーの場合、令和3年8月以前の車両であれば、

「600mm以下」

を、

「700mm以下」

と読み替えることができます。

そのため、年式によって適用される基準が異なる点には注意が必要です。

検査員 検子
検査員 検子

この場合、フレーム部の幅は

車枠(フレーム)の幅以上あればいいと規定されています。


突入防止装置についてまとめ

最後にまとめると、ジムニーに

「協定規則第58号(UN R58)に適合した突入防止装置」

の装着義務はありません。

しかし、車検で重要なのは、

“突入防止装置という名称の部品が付いているか”

ではなく、

“後面構造として、追突時の潜り込みを有効に防止できるか”

という点です。

特に、

  • リフトアップ車
  • ショートバンパー装着車

などは、後面構造の高さや位置が基準から外れやすく、

結果として、

「みなしバンパー不適合」

と判断される場合があります。

とはいえ、保安基準の考え方を理解し、適切な位置・高さに構造物を設ければ、十分に適合させることは可能です。

カスタム=車検に通らない、ではありません。

重要なのは、

「後面の安全構造として成立しているか」

という技術的な視点です。

ジムニーはカスタム自由度が高い車両だからこそ、

見た目だけでなく、

  • 後面構造の高さ
  • 位置
  • 潜り込み防止性能

まで意識することが、安全性と車検適合の両立につながります。

参照:審査事務規程「突入防止装置

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